玄繕(げんぜん)の石材を知る Part1 大理石

石材の紹介

みなさんが石材と聞いて真っ先に思い浮かぶものが大理石ではないでしょうか。

高級家具に用いられ、ホテルなどのホールや手洗い場などによく使われている美しい石材です。

大理石は英語ではmarble(マーブル)と呼ばれています。マーブルチョコレートのマーブルですね。

マーブルの語源は「輝く石」という意味で、それが転じて大理石を表したりビー玉やガラス製のおはじきを表したりして、「おはじきに似たチョコレート=マーブルチョコレート」となっているそうです。

大理石は古くから世界中で重宝されています。実はパルテノン神殿やミロのヴィーナスも大理石で造られているというのはご存じでしたか?大理石独特の美しい模様は古代の権力者や芸術家を魅了したのかもしれませんね。

そんな大理石ですが、日本で初めて建築材として用いられたのは明治時代と言われています。洋館の内装に用いられ、さらには国会議事堂を建てるにあたり多くの大理石が必要となったことから日本国内での採掘も盛んになっていきました。そしてだんだんとデパートやホテルなどの商業施設にも使われるようになり現在に至ります。

大理石の特性

大理石は石灰岩の一種で炭酸カルシウムを50%以上含む石灰岩がマグマの熱で変性することで生まれます。細かい組織で構成されるものが多く、そのため磨くとつるりとした光沢が生まれ美しい仕上がりになります。

その一方、実は石材の中でも柔らかい石なので強度はあまりありません。そのため取扱いにはとても注意が必要な石材なのです。装飾用途には向きますが構造体には向かないのですね。

また酸にとても弱く、レモン汁などのクエン酸で表面が溶けてしまい、光沢が失われたり、場合によってはシミになってしまうことも珍しくありません。そのため高級キッチンなどで本物の大理石が使われている場合はとても取り扱いに気を付けなくてはなりませんし、玄関先の床に大理石が用いられている場合は生ごみを置くとシミの原因になったりするので注意しなくてはなりません。

シミになってしまった場合は大理石が溶けてしまっているので拭いてもとることはできません。きれいにするためには再び研磨する必要があります。

大理石の種類

一言で大理石といっても模様の入り方や色味、産地などの違いによりとても多くの種類があり、その数実に300種類を超えるといわれています。

その中から代表的なものや特徴的なものを6点ご紹介いたします。 

 

アジャックスメープルベイン


産地:ギリシャ

乳白色の大理石でグレーの模様がはっきりと入った石種です。

 

シベック

産地:マケドニア

純白が美しい大理石で、物によっては若干の黒い斑点が見られます。清潔感のある石種です。

 

ゼブラカルニコ 

産地:中国

黒字に雷のような白い筋柄が入った、高級感のある大理石です。

 

セルペジャンテショコラ

産地:カナダ

木目やミルフィーユを思わせる縞柄が美しい茶系の大理石です。

 

ノルウェジアンローズ

産地:ノルウェー

地色はピンクながらも白色やグリーンの柄が入っており、個性的な見た目を放つ大理石です。

 

ビアンコカラーラ

産地:イタリア 

白色にグレーの筋模様が入ったメジャーな大理石です。ミケランジェロのダビデ像もこの石種で造られています。

 

ビアンコブルイエ

産地:イタリア

ビアンコカラーラと同じく白地にグレーの筋模様ですが、ビアンコカラーラよりも柄がはっきりと入っています。

 

ペルリーノ

産地:イタリア

薄いベージュ色の大理石で縞目がはっきり入っており、穴が空いていることも多いのが特徴です。帯状の黄色い柄が入ることもあります。

 

レインフォレスト 

産地:インド

 

その名の通り熱帯雨林を思わせる深い緑色がベースで、茶色の複雑な柄が入っています。

以上、「玄繕(げんぜん)の石材を知る」第1回は大理石をご紹介させていただきました。

定期的に様々な石材をご紹介させていただきますのでお楽しみにお待ちください。

なお、今回は大理石にスポットを当てさせていただきましたが、これらの内容は「人造大理石」や「人工大理石」には当てはまりません。こちらの2つについてもいずれご紹介させていただきます。

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